シーン1:新たなチーム
【時間】 現代、その日の夜
【場所】 カイとソラの自宅、リビング

SE: 嵐の音、雨が窓を叩く音

カイは、リビングのテーブルに広げた地図を指差している。そこには、過去に神隠しにあった人々の居場所が、赤い点で示されていた。

カイ: 「神隠しは、僕たちだけじゃなかった。僕たちが知らないところで、死神たちは、この街で、たくさんの人間たちの心を弄んで、神隠しという形で魂を攫っていたんだ。」

ひかり: (真剣な表情で) 「じゃあ、彼らは、まだこの街のどこかにいるってことだよね?死神たちの支配下で…」

カイ: 「ああ。死神たちは、僕たちの絶望のエネルギーを吸い取って、力を増幅させている。僕たちが、彼らを放っておけば、この街は、本当の地獄になってしまう。」

献太: 「僕にできることは、何かないかな?特別な力はないけど…」

カイ: 「献太くん。君は、僕たちの『目』になってほしい。この街で、どんな人が、どんな苦しみを抱えているのか。死神たちの手がかりを、探してほしい。」

献太: (力強く) 「分かった!任せて!」

ソラ: 「私も、カイと一緒に戦うよ!私には、ソトとして持っていた、魂の本質を見抜く『千里眼』の能力があるはずなんだ。」

カイ: (ソラの瞳を覗き込み) 「ああ。ソラ。君の千里眼は、相手の心の光と闇を見抜く。そして、僕たちの、魂の光と闇…そして、僕たちの真実を映し出す。」

シーン2:それぞれの戦い
【時間】 現代、深夜
【場所】 冥府、死神たちの会議室

SE: 邪悪な笑い声、囁くような声

クロガネとヤミは、鏡に映る地上の光景を見て、嘲笑っている。鏡には、カイ、ソラ、ひかり、献太、そして、巨大な鎧猪の姿が映し出されている。

クロガネ: 「フン。落ちこぼれのシジマめ。あんな小僧どもに力を貸すとは、死神としての誇りも捨てたか。」

ヤミ: 「しかし、あの小僧ども、意外と手ごわいな。特に、あの『虚無』の力。あれは、我が主、スサノオ様でも…。」

クロガネ: (冷静に) 「恐れる必要はない。ヤミ。奴らは、我々を倒すことなどできん。なぜなら、奴らの力は、まだ不完全だからだ。…我らの真の狙いは、奴らが互いの『絆』を深め、その力を完全に覚醒させることだ。」

ヤミ: (不気味に) 「…どういうことですか?」

クロガネ: 「絆が深ければ深いほど…それが引き裂かれた時の絶望は、より大きく、甘美なものとなる。我らは、奴らの『日常』を、徹底的に破壊する。そして…その絶望のエネルギーを、スサノオ様へと捧げるのだ。」

SE: 邪悪な笑い声がこだまする

シーン3:神々の再会
【時間】 現代、同時刻
【場所】 冥府、閻魔庁の玉座の間

SE: 厳かなBGM、玉座の間が静寂に包まれている

閻魔大王が一人、玉座に座り、大きな水晶に映る地上の様子を見つめている。鏡には、カイたち4人の姿が映し出されている。

閻魔大王: (苦悩の表情で) 「…もはや、俺の手には負えん。このままでは、あの者たちの魂が、スサノオに弄ばれてしまう。」

その時、玉座の間に、光が差し込む。それは、天照皇大神だった。

天照: 「閻魔大王。あなたの苦悩は、私も感じています。あの者たちの魂は、我々、神々の理を超越した、新たなる『希望』の光。」

閻魔大王: 「天照…あなたは、なぜここに…?」

天照: 「彼らの戦いは、もはや冥府だけの問題ではありません。スサノオの野望は、天界をも巻き込み、宇宙全体の秩序を破壊しようとしています。」

天照: 「私は、あの者たちを、信じています。彼らは、人の身でありながら、神の理を超越した奇跡を起こす。…彼らが、スサノオの野望を打ち砕き、この宇宙に、新たなる『調和』をもたらすことを。」

閻魔大王: (驚いて) 「…しかし、それは…」

天照: 「ええ。禁断の賭けです。…ですが、私には、それしか、彼らを救う道が見つからない。そして、あなたも…そうでしょう?」

閻魔大王: (力なく頷く) 「…ああ。そうだ。」

シーン4:犬の忠誠
【時間】 現代、深夜
【場所】 カイとソラの自宅、庭

SE: 嵐が収まり、静かな夜の虫の音

カイとソラは、庭で、クロと一緒に座っている。

ソラ: (クロの頭を撫でて) 「ねぇ、クロ。もし、また神隠しが起きたら…どうする?」

クロ: (小さく) 「クゥン…」

クロは、カイの足元に体をすり寄せる。

カイ: (クロを抱きしめて) 「ありがとう、クロ。君がいてくれて、本当によかった。」

シジマ: (心の中で) 「…俺は、もう冥府には戻らない。俺は、落ちこぼれのシジマではない。俺は…クロだ。」

シジマの魂は、カイとソラ、そしてひかり、献太…彼らとの絆によって、かつてないほどの温かさで満たされていた。

シーン5:新たな脅威
【時間】 現代、深夜
【場所】 街中

SE: 不気味な風の音

ヤミとクロガネは、街の路地裏に立っている。

クロガネ: 「ヤミ。次の『神隠し』のターゲットは、あの男だ。」

クロガネが指差す先には、一人の青年が立っていた。彼は、カイの幼なじみ、相沢ひかりの弟だった。

ヤミ: (不気味な笑みを浮かべて) 「…お安い御用です。クロガネ様。」

ナレーション(閻魔の声): 冥府の王と天界の神は、静かに、しかし決然と、一つの決断を下した。それは、彼らの戦いを、宇宙全体の命運を賭けた、新たなるステージへと引き上げるものだった。そして、彼らが知らないところで、スサノオは、彼らの最も大切なものを奪おうと、静かに、しかし確実に、牙を剥き始めていた。

【第6話 完】